闇金に自己破産は免責効果なく、そもそも不要｜簡単解決して他の債務解消に進むべし

 

 

闇金解決の弁護士・司法書士

免責の対象は合法借金のみ

自己破産は、返しきれない借金を作ってしまった人を救済する債務整理という法制度のひとつです。

 

一定のペナルティを課するかわりに借金を全部帳消し（免責）にします。

 

免責を受けた人から取り立てるのは違法です。

 

ただし、免責の範囲は銀行・ローン・リボ・消費者金融などからの合法的な借金だけです。

 

彼らは合法的存在なので法律に従い、貸付金は貸し倒れとして扱い、もう取り立てはしません。

 

しかし、闇金はそもそも違法な存在（犯罪集団）ですから、法の定めには従いません。

 

法を無視して無許可で貸金業をやり、法を無視した高金利を取り、免責を得た人からも法を無視して取り立てます。

 

「破産しました」と言っても闇金は許してはくれません。

 

そんな法律の仕組みなど、アウトローの彼らには「鼻から知ったこっちゃない」のです。

 

破産者は闇金の大好物

免責を得た破産者は闇金にとって、逆に免責を得る前より好都合です。

 

そういう人も家に住んで食べていくからには何らかの収入があるはずです。

 

仕事がある場合は給料、無職の場合も親族の支援や生活保護費という収入があるはずです。

 

免責を得ると合法貸金業者への返済がなくなり、収入が全部自分のものになります。

 

闇金から見れば取り立て可能なお金が破産前より増えて、よりおいしいカモなのです。

 

それが証拠に破産者の名簿は闇金の間で取引されています。

 

破産宣告をすると「官報」という政府の日刊紙に名前が出るのですが、名簿業者がそれを集めて闇金に売っています。

 

闇金はその名簿を使い、破産を経て苦しい生活をしている人に「お金を貸しましょう」と営業をかけるのです。

 

闇金はそもそも支払不要

以上のことは「闇金からの借入は自己破産をもっても消せない」と言っているのではありません。

 

その逆です！！

 

そもそも無効で支払義務がないので、自己破産のような法制度に頼る必要がないと言っているのです。

 

闇金からの借入は、利息制限法違反の高金利はもちろん、元金も返済義務なしの結論が出ています。（2008年最高裁判決）

 

闇金の元金は法律上は借金ではなく、「不法行為に基づく給付」として扱われています。

 

わかりやすく言うと「相手に損害を与える目的で渡したお金」という意味です。

 

闇金は「ちょっとだけ違反している金融業者」ではなく、「金融に見せかけた方法で金を搾取する犯罪者集団」という扱いなのです。

 

だから、法的には闇金には何も払う必要はない。

 

闇金に返済するために合法業者から借りるなど、不必要かつ有害です。

 

まして自己破産するなど、まったく無意味で馬鹿げています。

 

闇金はただ支払いをやめればいいだけです。

 

絶縁は法律家の助力で

ただ、そうは言っても闇金は激しい取り立てや嫌がらせをしてきます。

 

自力で解決して絶縁するのは無理です。

 

ここは闇金に対応している法律家（弁護士・司法書士）の力を借りれば、意外なほど簡単です。

 

闇金に受任通知を送って、即日～数日で取り立てが止まるのが普通です。

 

法律家が介入した以上、相手は言いなりにならず、もうお金の回収は望めない。

 

これ以上関わってもコストが嵩む一方だし、乱暴なことをすれば警察の介入を招く。

 

この客はもう捨てて、もっと楽に稼げる客にシフトしよう。

 

闇金はそう考えて、意外なほどあっさりと手を引くことが多いのです。

 

自己破産の前に闇金解決要

自己破産は債務整理を扱う法律家に準備してもらい、いっしょに裁判所に行って手続きをします。

 

実は先に闇金問題が解決していないと自己破産に進めません。

 

闇金解決と債務整理の両方に対応できる法律家にお願いした場合、先に闇金を解決し、次に債務整理に進み、自己破産が適切と判断すればその手続きを進めます。

 

債務整理しかやっていない先生の所に行くと「先にどこかで闇金を解決してから来て」と言われます。

 

このように実際の手続きから考えても「闇金返済のために自己破産する」など、ありえない話です。

 

闇金解決後の流れ

法律家にお願いして無事闇金と縁が切れたとして、その後はどうなるのか、簡単にご紹介しましょう。

 

普通の返済の可否判断
法律家があなたの収入や資産（預金等）、借金の内訳等から、普通に返済していけないか判断します。

 

債務整理をすると信用に傷がつき、例えばクレジットカードも使えなくなるので、しないで普通に返済していける方がもちろんいいです。

 

とはいえ、闇金に手を出すような人はたいてい債務整理が必要な状況になっています。

 

過払い金の計算
次にやるのは借入先各社に問い合わせて過払い金を集計することです。

 

過払い金というのは、テレビCMの表現を借りると「昔に払い過ぎていた金利」のことです。

 

21世紀初めの貸金業法の改正以前は「グレーゾーン金利」というものが存在していました。

 

「グレーゾーン金利」とは、利息制限法の上限を超えていて違法だが、罰則のない金利帯です。

 

このゾーンの金利は本来違法だが、借り手が文句を言わずに払った場合は受取ってもお咎めなしだったのです。

 

「金利の払い過ぎ」という、今から見れば不思議な現象が多発していたのはこういう事情です。

 

後の法改正で「払い過ぎていた金利」は、借り手が要求すれば返してもらえることになりました。

 

これが過払い金です。

 

過払い金が大きかった場合、債務整理がダメージの少ない方法で済んだり、借金が完済できることもあります。

 

債務整理方法の選択
債務整理には信用低下でクレジットカードが使えなくなるなどのでダメージがあります。

 

債務整理の方法は３種類あり、ダメージの少ない順番に並べるとこうなります。

 

 

法律家は過払い金も考慮してどの方法が適切か判断します。

 

 

以上のように自己破産でなく任意整理で済んだり、債務整理そのものが不要になることもあるのです。

 

それどころか、借金完済となった上、手元に現金の「お釣り」が残る可能性さえあるのです。

 

なのに一人で「もう自己破産しかないのか」などと悩むのは馬鹿げていると思いませんか？

 

闇金解決だけで全部済む人
先ほど「闇金に手を出すような人はたいてい債務整理が必要な状況になっている」と言いました。

 

しかし一部に例外がいます。

 

もともと借金が少なく、闇金に借りずとも正規貸金業者でいくらでも借りられるのに、間違って闇金から借りてしまった人です。

 

たいていはアコム、プロミスなどの合法の消費者金融に似せた名前の闇金を本物と取り違えて取引してしまった人です。

 

こういう人は闇金を断ち切るだけで全部解決で、債務整理は不要です。

 

こんなケースさえあるのに、無知なまま自己破産を心配して思い煩うなど、本当に意味がないです。

 

非免責債権の話

最後に、自己破産をしても帳消しにしてもらえない「非免責債権」というものの存在をお伝えします。

 

非免責債権の例

 

もし闇金への返済を優先して税金や水道料金を滞納しているなら、完全に間違っています。

 

払う必要のないものを払って、絶対消えない支払いを滞納していることになるからです。

 

闇金は非免責債権でも免責債権でもなく、そもそも債権ではなくて払う必要のないものです。

 

ここまでの内容をよく理解し、一刻も早く法律家に相談することをお薦めします。

 

闇金解決の弁護士・司法書士