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車を担保にした金融もメリットが少なく、危険が大きいです。
自治体から許可を得た正規業者もありますが、違法な高金利を取る闇金や車をすぐ売りたがる業者もいます。
この種の金融屋について説明します。
返済まで車は業者に保管する「預かり融資」と、返済中も借り手が自由に車を使える「乗ったまま融資」があります。
「預かり融資」は「乗ったまま融資」より貸してくれる金額が大きいです。
しかし、中古車として売却した時の価格よりは低いです。
車を使わなくても暮らせるなら、「預かり融資」より売却してしまった方が、維持費も節約できて得です。
「乗ったまま融資」の融資額が「預かり融資」の場合より低くなる理由は、事故などで車の担保価値が下がるリスクがあるからです。
例えば事故で廃車になった上に、借り入れの返済もできなくなった場合に備えておかねばなりません。
だから貸し出す金額を下げてリスク回避するのです。
借り入れから返済が終わるまでの間、車検証の名義は金融業者の名に変更されます。
返済ができなかった時に、担保の車を速やかに売って換金できるようにするためです。
借り入れのための名義変更ができるためには、車は借り手の名義でなければなりません。
カーローンの返済中は、車検証の名義はローン会社になっています。
つまり、車のローンが残っているうちは車担保金融は使えないということになります。
なお、車が金融業者の名義になっている間も、自動車税や自動車保険料は自分の負担です。
カードローンやキャッシングは無担保金融ですが、これは車という担保を差し出す有担保金融です。
だから、審査が緩くて早いのがメリットです。
しかし、金利は許可を取っている合法の会社でも、上限18~20%と法の上限いっぱいです。
消費者金融と同レベルの高金利が第一のデメリット。
第二のデメリットは融資額が小さいことです。
そこが同じ有担保融資でも不動産担保の場合と大きく違うところです。
車なんて当人の思い入れほど価値がないことが多いのです。
よほどの高級車・人気車でないと大きな融資は受けられませんが、そんな車を持っている人が車担保金融を利用することはないでしょう。
さらに収入証明の提出を要求され、収入が低いと貸出額をさらに下げられる場合があります。
高金利で、ちょっとしか借りられず、返済が滞れば車を取り上げられる。
メリットよりデメリットの方が絶対大きい借金の仕方です。
オーテック、アールズ、ナルトなどの正規業者ですらそうです。
車担保金融業界には闇業者もたくさんおり、そういうのと関わりあってしまったら、デメリットははかりしれません。
良心的な業者なら返済が遅れても、車を売却して担保を換金することは少しぐらい待ってくれます。
しかし、最初から車の転売で利益を出すことを狙っている業者なら、待ってましたとばかりにすぐ売却します。
さらに、悪質なヤミ業者の場合は返済が遅れたわけでもないのに、勝手に車を売ってしまうものもいるようです。
この話は業界人へのジャーナリストのインタビューで読みました。
この種の金融業は地方に多いようです。
理由はまず、大手消費者金融の無人審査機などが少ないこと。
ネットを使う手もあるはずですが、地方の中高年には苦手な人が多い。
それでわかりやすい車担保金融に向かうお客さんが結構いるようです。
また、貸し手の側にとっても、地方では生活に車が必要なので、真剣に返済してくれるというメリットがあるそうです。