警察のヤミ金対応は頼れる?法律家とどちらが優先?

警察のヤミ金対応は頼れる?

警察に電話相談する女性

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警察は闇金の被害に対して積極的に対応してくれるのか?


弁護士・司法書士などの法律家への相談とどちらを優先すべきなのか?


結論を先に言うと、警察に相談しても問題は解決しない場合が多く、即効性があるのは法律家です。


その理由を説明します。


この記事を書いた人: 徳野 制


闇金被害を止められる法律家リスト

警察が解決になりにくい理由

闇金被害を警察に相談しても解決にならない場合が多いのはなぜか?


複数の理由があるのを説明します。


民事不介入が警察の原則

まず、警察の基本姿勢として「民事不介入」があることを理解する必要があります。


彼らの専門は傷害・殺人・窃盗などの刑事事件です。


民間の争いごとには、暴力や破壊などに至らない限り、首をつっこまないということです。


お金の貸し借りに関する紛争は民事の典型。


そんな相談は迷惑だな、というのが警察の本音なのです。


優先順位が低い

警察にとっては殺人や窃盗などの刑事事件の対処が優先で、人が余っている状態ではありません。


また、警察官は上司に評価されたいし、警察署長は中央の警察庁に評価されたい。


だから取り組んで上に評価される仕事が優先になります。


まだ事件も起きていない闇金相談はかなり優先順位が下なのです。


昔は闇金の認識も不十分

昔は闇金に対する認識レベルの低い警察官も多かったようです。


取り立ての被害を訴えると「相手がだれであれ、借りた金は返すのが筋。」と説教されることもあったとか。


今はおそらくそんなことはないと思います。


闇金の借り入れは「借金ではなく、不法行為に基づく給付。」


法外な利息はもとより、元金すらも返済の義務はない。(2008年最高裁判決)


闇金取引では借り手が常に被害者。


そういうことは教育されているはずです。


ただ、警察署ごと警官個人ごとの意識の温度差はあるかもしれません。


上からの指導とは別に「自業自得」という個人的な考えが強い人もおそらくいるでしょう。


関係性の即断は不可能

また、きちんと教育はされていても、二人が闇金と借り手という関係なのか、第三者にはすぐわかりません。


借り手の方が悪質な人物で、まともな貸し手をヤミ金にみせかけようとしている可能性もあります。


片方の言い分だけを鵜呑みにして後で間違いとわかったら、警察が非難されます。


証拠の提示がない限りは、おいそれとは動けません。


だから何かが起きるまでは様子を見ることになりやすいのです。


所在不明だと警察も限界

現代の闇金はすべて住所も人物も簡単にはわかりません。


闇金ウシジマくんは店舗を構えていますが、あれは1995~2005年頃の話です。


今はスマホ経由で取引し、直には決して会いません。


取り立てや嫌がらせも、家まで来て行うことは今は稀です。


現在主流の取立・嫌がらせ手法

  • 電話で恫喝する
  • 知人や会社に電話で訴える
  • 救急車やパトカーを勝手に呼ぶ
  • 出前を勝手に大量に頼む


スマホや銀行口座は不正に購入した他人名義のもので、調査が入ったり凍結されたら、どんどん使い捨てていきます。


だから電話番号や銀行口座からの追跡・特定も不可能です。


それ以上の手段での追跡となると、非常に大掛かりになり、事件性がないとできません。


結局、警察には電話で警告するくらいしか手段がありません。


これはやってくれる場合もありますが、闇金を怒らせ、嫌がらせを激化させるだけに終ります。

警察に被害届を出すべきケース

警察官

もちろん、直接の実力行使があれば、すぐに警察を呼んでください。


事件性がある場合はもちろん守ってもらえます。



度を越えた暴挙には警察を

下記のような行為があれば、すぐに警察に相談してください。


直接訪問しての行為

  • 玄関で大声を出される
  • 居座られる(不退去)
  • 張り紙をされる
  • チラシを撒かれる


上記は闇金の典型的な行動のように思われていますが、昔の話であって最近は稀です。


危害を予告する脅迫

  • 「殺すぞ」などの内容
  • 家族への襲撃の示唆


乱暴な言葉で脅された程度では警察もなかなか動きませんが、ここまで来ると対応してくれる場合も増えます。


犯罪への加担要求

  • 出し子のバイト
  • 闇バイトへの従事
  • 銀行口座の引き渡し
  • 携帯電話の引き渡し


相談先は地元署の生活安全課

闇金問題の担当部署は地元の警察署の生活安全課です。


証拠提出を忘れずに

  • 社名・担当者名・携帯番号・返済用銀行口座
  • 通話の録音
  • 直接訪問で脅迫や器物破損があった場合は録画や写真


非対応の場合は#9110
先に述べたように警察署や警察官個人によっては闇金問題の相談に不熱心な場合もありえます。


その場合は全国共通の警察相談専用電話#9110に電話してください。


その際、「生活安全課に相談したが、対応してもらえなかった」と経緯説明し、行った日時・警察署・応対した警察官の氏名なども伝えてください。


何かの具体的なアクションを取ってもらえる可能性が高まります。


110番は緊急事態限定
110番にかけるのは、闇金が家に押し掛けてきて暴れているような場合だけにしてください。


緊急でない場合にかけると本当に緊急事態の人に迷惑がかかります。


闇金を怒らせないこと

実被害があった場合は警察に被害届を出すべきですが、警察に相談したことを闇金に言うのは得策ではありません。


それで相手が弱気になると思ったら大間違いです。


仮に警察が本気で対応してくれたとしても、時間がかかるのを相手はよく知っています。


残りの時間で最後のひと絞りをするために、激しい嫌がらせをしてくるでしょう。


今は訪問しての脅迫・暴行・器物破損は稀ですが、本気で怒らせれば、闇バイトを雇っての実行は可能性なのです。


挑戦的な物言いはよくありません。


法律家への相談がベスト

このように見てくると、やはり闇金対応ができる弁護士・司法書士に相談するのがベストです。


受任通知の電話を入れてもらうだけで、即日~数日で取り立てが止まります。


出前の大量注文など、最後のひと嫌がらせがあるかもしれませんが。


しかし、それを9割以上の確率で回避に成功している上手な先生もいます。


警察にも行くのはいいですが、法律家が先です。


闇金に強いウイズユー司法書士事務所