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システム金融は事業者を複数の仮想金融業者(実は同一の会社)で搾取する手法で、ずいぶん以前に発明されたやり方です。
もう古い言葉ですが、その手法は現代の闇金にも継承されています。
大元の経営者が同じ複数の金融屋が高利でたらいまわしに貸してしゃぶりつくす手法です。
業者は都内中心にグループが作られています。
対象は個人事業者・中小企業。
貸付金額が少額化しており、以前なら100万円くらいは貸したものが、今は30万円くらいしか貸しません。
これを10日ごとに15万円ずつ返済したりします。
この場合、利率は月に5割、年率換算では600%にもなります。
完済した頃にまたお金が必要になり、都合よく別の金融屋が連絡してきます。
これは実は裏でつながった同じグループの金融屋です。
それでまた30万借りて、10日に15万円ずつ返済したりします。
これを繰り返していくと、莫大な金利を払っていくことになります。
しかし、冷静に考えれば、借入金額はずっと30万円のままで、手元の現金は何ら増えていません。
借り手には何のメリットもないのに、返済に追われて思考が麻痺しているため、新たに貸してもらえると「楽になった」と錯覚するのです。
金融屋の側から見れば、少ない投下資本でおいしすぎるリターンが得られる商売ということになります。
こんな高金利を払い続けることができるはずがないのに借りるのは、「つなぎ」という意識があるからです。
長期の借り入れで年間に利子が元金の6倍と言われたら、誰も借りません。
しかし、一時の急場しのぎで1ヶ月だけなら、月5割でもつい「しかたないか。ここさえしのげれば…」と思ってしまうのです。
実は先ほど見たように両者の利率は同じです。
「つなぎ」で済めばいいですが、たいていそうなりません。
1ヶ月だけのつもりが2ケ月3ヶ月と長引くと破滅への道まっしぐらです。
支払い不能になりそうな客に他の金融屋に借りてもらって回収する手法を「ツケウマ」といいます。
ツケウマを重ねていくとどこかで本当に支払い不能になり、その時点で貸していた金融屋が回収不能となります。
これをトランプ遊びになぞらえて「ババ抜き」と言います。
昔はツケウマ先は自分のグループ以外の金融屋にするのがルールでした。
仲間がババを引いたらグループ全体としての利益が減るからです。
これに対し、システム金融はわざと同じグループ内でツケウマを続ける手法と言えます。
それでなぜ行けるかというと、昔より圧倒的に金利が高いからです。
貸付金額も少ないので、それを差し引いても、倒れる頃には十分すぎる利益が出ているわけです。
システム金融の手法は個人相手の金融にも広まってきています。
数万円のわずかな貸し付けをし、法外な金利ですぐに元を取る。
そしてグループ内でたらいまわしに貸して金利をしゃぶりつくす。
いよいよ返済不能になったら、親を追い込んだり、若い女性であれば風俗に沈めます。
絶対に手を出さないことです。