死亡の補償金について説明します。
遺族の慰謝料と生きていれば稼げたお金がメインです。
死亡に至るまでの治療費や休業損失は別に請求できるので、間違えないでください。
主に次の3つです。
遺族の悲しみ・苦しみに対する償いという意味合いのお金です。
被害者の家族の中の位置づけによって基本の金額が定められています。
これは事情によって割り増しされることがあります。
例えば加害者の運転が悪質とか、事故後も反省がなく、不誠実とか。
あるいは遺族の悲嘆度合いが普通より激しいとかいった場合です。
ただ、素人が感情的に言い立てても認められる可能性は低いので、弁護士に判例を踏まえて要求してもらいましょう。
事故死していなければ、残りの人生で稼げたであろう収入の補償です。
算出に使う式は下記のとおりです。
死亡逸失利益=基礎収入額×(1-生活費控除率)×就労可能年数に対応するライプニッツ係数
人は働き続けて一生を全うするまで、自分の生活費がかかります。
収入のすべてが逸失利益ではなく、当人が生きていた場合の生活費相当分は差し引く式になっています。
基礎収入額の考え方やライプニッツ係数の意味は、後遺障害逸失利益の場合と同じです。
被害者が成年で若くて高収入であるほど、巨額になります。
時々死亡事故で損害賠償総額が億単位になりますが、それは死亡逸失利益が高額の場合なのです。
実費と150万円を比べて低い方が認められるのが普通です。
死亡事故の場所などに応じて、遺体搬送料が認められた判例もあるようです。