一戸建て持ち家売却体験談|1社の意見を鵜呑みにしてはダメ!体験で学んだ高く売るコツ

有名な上賀茂神社周辺の社家町

【有名な上賀茂神社周辺の社家町】

※上掲写真は地域のイメージをお伝えするものであり、私が売却した物件とは無関係です。
※※PR 本物の体験談ですが、一部プロモーションを含みます。

 

売却した我が家は上掲写真の社家町から徒歩5分でした。
家そのものの写真は現在の持主に申し訳ないので掲載できませんが、実話です。
複数社の売却額査定で上下1,500万円もの差が出ました。1社の言うことを鵜呑みにしてはダメです!

 

目次

筆者の2回の売却経験

当サイトの管理人には一戸建ての持ち家を売却した経験が2回あります。

 

1つは京都北山の自分の持ち家を手放した時のこと。

 

その経験で知った売却の手順や高く売るコツなどを主に公開していきます。

 

もうひとつはそれより10年以上前に親から相続した大阪府池田市の家。

 

遺産分割のために売却したのですが、これも少し書いていきます。

 

京都北山の家

桜の季節の賀茂川

【桜の季節の賀茂川】

 

北山の家は京都市北区上賀茂にありました。

 

上掲写真の場所は京都随一の桜の名所ですが、これが自宅から徒歩5分でした。

 

北山は京都でも人気トップクラスの高級住宅地で、治安もよく、風景も素敵です。

 

上賀茂神社社家町賀茂川など京都らしい要素が豊富な街。

 

その一方、中央分離帯に並木が植えられた北山通は、ヨーロッパを思わせるモダンな雰囲気です。

 

バブル期には、おしゃれなアパレルショップやレストラン、バーがたくさんありました。

 

今ではそういうお店はほとんど消滅しているのですが、いまだに「おしゃれな街」のイメージが残っています。

 

こんな場所に私の家はありました。

 

住宅メーカーの保証書

【住宅メーカーの保証書】

 

南向きで広さは43坪弱ですが、景観重視の街らしく建ぺい率は50%。

 

参考: 建蔽率と容積率(SUUMO)

 

家の前半分をガレージと庭にしていました。

 

家の前の道幅は6mで余裕があり、碁盤の目になった整然とした町並みでした。

 

購入時の土地の坪単価は95万円でした。

 

そこに夫婦で間取りを考え抜いた家を、某大手住宅メーカーに依頼して新築しました。

 

非常に愛着のある土地・家で、最初の10年は帰宅のたびに幸福感に満たされました。

 

しかし、10年を過ぎた頃からそれが薄れていき、1種のマンネリを感じるようになってきました。

 

内装も外装も経年変化が感じられるようになり、数年内にはリフォームや外壁塗装の費用もかかってきそうです。

 

それをやってそこからまた10年20年と住むのか、思い切って環境を変えてみるのか。

 

どうしようかと迷っている時にご縁があって移転を決めました。

 

こうして16年住んだ家を売ることになったわけです。

 

大阪府池田市の家

阪急宝塚線石橋駅付近 阪大下

【阪急宝塚線石橋駅付近 阪大下】

 

両親の家は大阪府池田市にありましたが、最寄り駅は豊中市の石橋駅でした。

 

土地柄は特に高級住宅地でも下町でもなく、住んでみればまあ普通の町という感じです。

 

大阪大学のお膝元で近所にはほかの大学もいくつかあり、学生街のイメージが強いです。

 

両親はもとは奈良の富雄という大阪のベッドタウンに住んでいたのですが、知らない間に住みかえていました。

 

母が息子の母校である大阪大学のそばに住みたかったようです。

 

卒業はとうの昔なのにちょっと変わった選択理由ですが、実際変わった人でした。

 

その母が癌で死去し、父を引き取ることになって、父や弟と遺産分割するためにこの家を売却することになったのです。

 

北山の家の一括見積を取る

北山の家はどれくらいで売れそうなのか?

 

物件の立地や建物の造りには自信がありましたが、築16年でどう評価されるのか?

 

1社の言うことを鵜呑みにはできないので、相見積もりを取ってみました。

 

見積額は当初の予想を超える大きな幅が出ました。

 

物件の概要と新築費用

はじめにこの家のスペック概要と新品価格を示しておきます。

 

  • 43坪・建坪21坪・3LDK
  • 16畳LD+2畳K(ともに床暖房)
  • 10畳(防音・床補強)10畳(簡易防音)8畳
  • 風呂2F・トイレ2つ・広いベランダ
  • 屋根・扉付きガレージ

 

住宅購入の金額資料写真

【新築購入時の資料】

 

新築の買値は、土地4,084万円+建物2,399万円+外構工事費(庭・ガレージ)241万円=6,724万円くらいでした。

 

キッチン・バスユニット、クーラー一式、仲介手数料や税金、諸手続き費用も足すと、総額7,500万円くらいかかったのを覚えています。

 

相見積もりの手順

 

不動産一括見積の利用
1社1社自分で連絡するのは手間なので、不動産一括見積サービスを利用しました。

 

1回申し込むだけで登録している不動産会社10社くらいに無料で連絡してくれます。

 

それを受けて各社が電話をかけてくるので、個別に面会時間を取り、家を見に来てもらいます。

 

相手の求めに応じて、設計図、床下、最近のシロアリ検査報告書などを見せることもありました。

 

1週間ほどで見積書ができ、改めて各社と時間の約束をして話を聞きました。

 

続々と集まってきた見積書

【続々と集まってきた見積書】

 

ハウスメーカー子会社にも依頼
我が家の建築を頼んだのは某有名ハウスメーカーです。

 

その子会社(X社)が自社建築の中古物件専門の不動産取引業をやっていることもわかったので見積もりを依頼しました。

 

この土地に同社製の中古住宅が売りに出されるのを待っているファンを抱えていて、高く売ってくれるかも、という期待がありました。

 

1社の営業マンが知人と判明
こうして順番に見積もり依頼先の人会ったのですが、そのうちD社の営業マンがなんと知人でした。

 

D社は全国大手ではなく、京都市内の地元密着型の会社です。

 

知人は当家一帯の地価の変動推移や現在の相場を詳しく教えてくれました。

 

家を実際に見た上での感想は次の通り。

 

「土地、周辺環境もよく、建物も一流ハウスメーカーで売りやすい物件。」

 

「このメーカーの建物は評価が高く、年数が経っても軸組み工法などより価値が落ちない。」

 

「家の状態も申し分ない。」

 

「5,500万円前後ではないか。価格的にもちょうどいい。6,000万円を超えると買える人がぐっと少なくなる。」

 

「早く売りたいなら、5,500万円を切る価格で売り出すべきだろう。」

 

見積もり結果

査定額はなんと、最低額と最高額で1,500万円もの差が出ました。

 

見積もり額の上下差を示す資料写真

【最低5,000万―最高6,500万円】

 

億超えの物件ならわかりますが、元値6,724万円の物件でそんなに誤差が出るものなのか?

 

結果を表にまとめました。

 

どこの会社がどの見積もりを出したかを公表すべきではないと判断しました。

 

憶測を呼ぶことさえまずいので、相見積もりに参加してくれた会社のリストも伏せます。

 

土地 建物 合計
A社 4,278万円~ 1,089万円~ 5,368~6,532万円
B社 内訳提示なし 内訳提示なし 5,700~5,800万円
C社 4,551万円 839万円

5,767万円
(土地+建物)
× 市場調整率1.07

X社 4,833万円 680万円 5,513万円
D社 4,515万円 985万円 5,500万円
E社 4,875万円 214万円 5,089万円
F社 4,213~4,427万円 748~816万円 4,980万円

 

査定額の幅について

不動産筋の情報では、物件の査定額の業者間の差は、通常は最大500万円くらいだそうです。

 

では、今回はなぜこんなに大きな幅になったのか?

 

ひとつはこの地区の地価が売却の数年前に高騰した時期があったらしく、その影響で坪単価の見方が1割くらいの幅でバラけたことです。

 

もう一つの原因は、木造の建物の評価が大きく分かれたからです。

 

普通の木造は16年もすれば大きく値下がりしますが、この家はそこまで下がらない。

 

それがD社の知人の見解であり、A社C社も同様の見方をしたようです。

 

このハウスメーカーの面構造は実際に堅牢だし、市場から信頼されていてファンも多いとのことでした。

 

また、風呂が2階、ベランダと各部屋の間取りが広いというのも他の物件には少ない特徴でした。

 

だからそういう家がほしいという人に巡り合えたら、そこまで下げなくても買ってもらえるという判断があったわけです。

 

読者の皆さんの家も、人によって見方が大きく変わるようなポイントがある場合、査定額の幅が通常より大きくなる可能性があると思います。

 

特徴ある物件の場合こそ、その良さを理解して高く売ってくれる業者を探すことが大切です。

 

各社の見積もりの分析

上記の見積もりで重要なポイントを要約しました。

 

各社の戦略が透けて見えます。

 

そして最初から1社だけに任せてはいけない理由がいろいろあることもわかります。

 

A社の見積もり

この会社だけ見積もりの上限が突出して高いです。

 

スタート価格は5,900~6,500万円で行こうと提案してきました。

 

実際に売れるかどうかより、高値で釣って契約を取ることを優先する会社もあると聞きました。

 

専属専任媒介契約を結んでしまえば、3カ月間はその会社におまかせするしかなくなります。

 

強気のスタート価格でうまく売れれば、お客も喜ぶし、会社も儲かります。

 

しかし、反応が悪いと値下げを提案され、結局は相場なみで売る場合も多いとか。

 

不動産会社としては、それも一つの有効な戦略です。

 

A社がそういう会社なのかどうかはわかりませんが、他社とあまりにかけ離れているので敬遠しました。

 

しかし、高く売ることが優先で、売れるまでじっくり待てる人は、こういう会社もアリだと思います。

 

運よく売れたらラッキーだし、3カ月待ってダメなら会社を変える選択肢もありますから。

 

X社の見積もり

この家を建てたハウスメーカーの子会社のX社は、一番手の込んだ見積書を出してきました。

 

作成にかなり時間がかかったと推測されます。

 

特に建物の評価方法が細かく、スケルトン(構造・骨格)とインフィル(内装等)に分けて査定し、スケルトンは高く査定してきました。

 

その点については、売主は「この家の価値をよくわかってくれている」という満足感を得られるような内容でした。

 

しかし、インフィルについてはタダ同然の査定をし、さらに全体に対して多額の「メンテナンス調整費」という費目を引いてきました。

 

その結果、自社製品なのに建物の査定額はかなり下がってしまった。

 

肝心の合計査定額が全体の中央値で特に魅力がありませんでした。

 

そのメーカーの中古住宅を欲しがっているファンを抱えていて、高く売ってくれるのではないかという期待ははずれました。

 

非常に妥当な見積額とも言えて、D社の見積もりとほぼ同額なのですが、それだったら知人のいる会社を選びます。

 

さらに坪単価の読みが甘すぎる疑いがあって、110万オーバーは多分実現しないと思いました。

 

D社の見積もり

京都の不動産屋さんで営業マンが知人のD社の見積もりは、見事に全見積もり結果の中央値に落ち着きました。

 

各社の説明を聞いた中でも一番客観的でバランスが取れていると感じました。

 

信頼感は一気に高まり、ここに頼もうと決めました。

 

E社の見積もり

建物の見積もりが極端に低いです。

 

見積書のスペックを見ると「構造」の欄が「木造軸組」となっており、まずこれが間違っています。

 

耐震性・防音性・気密性に優れた面構造の家で、メーカーがバレるので明示しませんが、ツーバイフォーとかパネル工法の類です。

 

建物のスペックも確認せずに見積もりを出してくる会社もあるのは驚きです。

 

「素人か?」とつっこみたくなります。

 

1社だけの意見を鵜呑みにするのが危険な理由がここにもあります。

 

あなたの家の良さをちゃんと理解せずに見積もりを出してくる可能性があるということです。

 

しかもリフォームが必要になるので、それを差し引くと214万円とのことでした。

 

しかし、そうだとしても2,399万円の家が16年で1/10になるなんて絶対おかしい。

 

営業マンが知人のD社の計らいでインスペクション(建物状況調査)をかけたのですが、傾き・雨漏り・シロアリの3大欠陥はなしでした。

 

E社1社だけに見積もりをお願いしていたら、価値ある住宅を安値で叩き売りしているところでした。

 

F社の見積もり

ほかの会社は我が家を褒めて契約を取ろうとしてきたのですが、この会社は逆でした。

 

私「どうしてこんな価格なんですか?いい家だと思うんですけど。」

 

営業マン「まあ、いいと言えばいいんですが、結局中途半端なんです。リビングが20畳あるわけじゃないし。そんなに高く売れるもんじゃありません。」

 

安く売らせて短期間で成約させ、利幅は薄くとも回転率で稼ぐ業者もあると聞きます。

 

そういう戦略なのか、普段高級物件ばかり扱っているために、実際に我が家が安っぽく見えるのか。

 

しかし、あなたが手元資金が少なくなっていて売り急いでいるなら、こういう意見にも耳を傾けた方がいいのかもしれません。

 

ただ、私はそこまで下げなくても売れると考えました。

 

まとめ

ここまでの説明でわかる通り、不動産屋もいろいろな戦略や価値観があり、査定額にも差が出ます。

 

1社の言うことを鵜呑みにして全部おまかせするのは危険で、なかなか売れなかったり、大損したりする可能性があります。

 

複数の会社から見積もりを取り、詳しい話を聞いてみることが大切です。

おすすめの不動産一括見積

複数の業者から見積もりを取るには、一括見積サービスの利用が便利です。

 

複数社と会えば、客観情報がたくさん集まり、目と耳が肥えて、一番信頼できる業者を選べるはずです。

 

一流の業者に無料で見積もりを依頼してくれるサービスを3つ紹介しておきます。

 

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LIFULL HOME'S 不動産一括査定

媒介契約をして売出しへ

複数の不動産業者に査定させた結果、私たちはD社を選びました。

 

ここではD社と媒介契約を結び、家を売り出すまでのプロセスをお話します。

 

3種の媒介契約

物件を売出し、買い手との間の取引手続きを代行する不動産業者と契約を結びます。

 

契約には3種類あります。

 

  1. 専属専任媒介契約
  2. 専任媒介契約
  3. 一般媒介契約

 

①専属専任媒介契約
1社に全面的におまかせする契約です。

 

契約期間中、この会社が物件の取引を独占し、他社は扱えないし、売主が自分で買主を見つけるのもNGです。

 

そのかわり、不動産会社はすぐにレインズに登録し、売主に頻繁に進捗報告をする義務があります。

 

レインズというのは、売出し不動産の情報を登録する情報システムで、不動産業者だけが閲覧できるものです。

 

結果が出ないのに独占状態を続けられたら、売主としてはたまったものではないので、契約期間は3カ月以内と定められています。

 

業者としてはぎりぎりいっぱい時間を確保したいので、3カ月で契約するのが普通です。

 

業者は3カ月以内に絶対売ろうと全力投球します。

 

できるだけ早く確実に売りたいなら、専属専任媒介契約にすべきです。

 

業者の方も、本気で売ってほしいなら専属専任媒介契約にしてくれと言ってきます。

 

③一般媒介契約
専属専任媒介契約と正反対の契約形態で、複数の会社と契約でき、自分で買主をみつけてもOKです。

 

レインズ登録や進捗報告は任意で、義務はありません。

 

積極的に販売活動をしても、他社に取られたり、売主が自分で買主を見つけた場合は、コストが全部ムダになります。

 

だから、不動産会社としては物件を心の隅に留めておき、たまたまピッタリ合うお客さんが来た時に紹介するような動きになりがちです。

 

下記のような場合に向く契約形態です。

 

  • 焦らずゆっくり待って高く売りたい
  • 特色ある物件のため、ピッタリ合う買主が少ない

 

普通の住宅を一定期限内に確実に売りたい人には向かない契約形態です。

 

②専任媒介契約
③と①の中間的な内容の契約形態です。

 

1社のみとの契約で他の業者は入れませんが、売主が自分で見つけた買主はOK。

 

レインズ登録や進捗報告の義務はあるが、専属専任媒介契約より縛りが緩いというものです。

 

3契約形態の比較表

項目 一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
契約可能な不動産会社数 複数 1社のみ 1社のみ
自己発見取引 可能 可能 不可能
レインズ登録義務 任意 7日以内に義務 5日以内に義務
業務報告頻度 任意 2週間に1回以上 1週間に1回以上
契約有効期間 3カ月以内(約款による) 3カ月以内(法律と約款による) 3カ月以内(法律と約款による)

 

もちろん、私たちはD社と専属専任媒介契約を結びました。

 

ホームインスペクション実施

D社の提案で、D社が経費を負担してホームインスペクション(住宅診断)を実施することになりました。

 

ホームインスペクションとは?
ホームインスペクター(住宅診断士)に、家の健全性をチェックしてもらうものです。

 

その中でも最重要の項目は次の3つです。

 

  1. 家は傾いていないか
  2. 雨漏りはないか?
  3. シロアリ被害の兆候はないか?

 

上記の3点は家の骨組みの健全性に関わることなので、問題があると家の価値が大きく下がります。

 

外壁の劣化や内装の老朽化はリフォームで直せますが、それは骨組みがしっかりしていることが前提です。

 

逆に骨組みがしっかりしていることを客観的に証明できれば、強いアピールポイントになります。

 

診断結果
当家の場合、診断時間は数時間で、費用は10万円程度でした。

 

確か数日で報告書が上がってきたと記憶しています。

 

結果はすべて問題なしで、これは売主の自分たちにも大きな自信を与えてくれました。

 

インスペクション実施の狙い
すでに説明したとおり、我が家は有名ハウスメーカーの人気のある面構造でした。

 

ハウスメーカーブランドや面構造に惹かれて見に来るお客さんも多いと予想されました。

 

そこでインスペクション報告書を見せればダメ押しになる、というのがD社の戦略でした。

 

必須ではないかも
ただし、家を売るに当たってホームインスペクションをやるのが当たり前というわけではないと思います。

 

特に不動産仲介業者の費用負担でやってもらえたのが一般的かどうかわかりません。

 

家の骨組みに自信があって、それを裏付ける客観材料がほしい場合には、インスペクションという手があるという意味で紹介しました。

 

そういう家ではない場合、インスペクションによって問題が見つかり、逆に自信を失うことも考えられるので、ご注意ください。

 

値決め

すでに述べたように、D社の査定額は5,500万円でしたが、早く確実に売りたいなら、それを下回る価格にすべきとのアドバイスをもらいました。

 

私たちはすでに転居先が決まっていたので、そのアドバイスに従いました。

 

5,480万円、5,380万円、5,280万円などが候補でしたが、私は5,380万円で売り出すことにしました。

 

広告掲載された物件概要書

【広告掲載された物件概要書】

 

Reins登録して売出し

D社はすぐにレインズに登録し、スーモなどの有名ネット不動産広告にも出稿してくれました。

 

ほどなく問い合わせが入り始め、D社から「内見の申込あり」との報告が定期的に来るようになりました。

 


内覧会の準備とコツ

いろいろな他人がまだ居住中の家を品定めにやってくるというのは、あまりない体験です。

 

戸惑う人も多いと思いますが、私たちの体験をぜひ参考にしてください。

 

不用品の処分

家の売却を決めたらすぐに不用品の処分を始めてください。

 

モノが溢れている家は貧乏くさく汚く見えます。

 

モノが少なくすっきりしているだけで、物件が少しよく見えます。

 

買い手は壁や床の状態も見たいのに、物でびっしり覆われていると面倒臭くなります。

 

早めに不用品を減らしておくと、引っ越しも楽になります。

 

特に見苦しい物は内見会の前に追放処分しておくのが望ましいです。

 

今は多彩な不用品処分の手段があるので、処分したいモノに合った方法を選びましょう。

 

お金にもなる話で、不用品を売るだけで数十万円になることは全然珍しくないです。

 

売却
そんなにかさばらず高重量でなくて、数千円以上の価値がありそうなものは、メルカリやヤフーオークション(ヤフオク)で売るのが得策です。

 

ビンテージ物で高く売れる可能性のあるものなら、断然ヤフオクがおすすめです。

 

例えば古いレコードや骨董品。

 

我が家の場合は、亡き父愛用の昭和の小型ラジオ。自分には家電ゴミにしか見えませんでした。

 

しかし、収集家がいると聞き、オークションにかけたところ、5,000円以上で売れました。

 

数千円以上の価値がある古本は、Amazonマーケットプレイスで売るのがおすすめです。

 

引取り
工具のような重量物や家具のようなかさ張る物は送ると送料が高額で大赤字になります。

 

こういうものはジモティーで自宅に引取りに来てくれる人を探すのがいいです。

 

売ることも無料であげることも可能で、ジモティーへの手数料は不要です。

 

出張買取
着物はバイセル、バイクはバイク王のような、自宅まで来て査定・買取・引取までやってくれるサービスがおすすめです。

 

宅配買取
1点ずつ出品する手間をかけるほどの価値がない雑多なレコード・CD・本などは、買取王子などの宅配買取がおすすめ。

 

段ボール箱につめて送り、査定額に納得すればそのまま買取、納得できなければ返送されるシステムです。

 

廃品回収
地域によりますが、自治体が定期的に大型ゴミ回収をしている場合があります。

 

古紙回収業者が巡回している地域もあります。

 

古い家電は業者が回収予定をポスティングしていることが多いです。

 

こういうものも利用しましょう。

 

クリーンセンターへの持ち込み
無料でも欲しい人がいないような家具や大量の不用品は、地域の粗大ごみ処理施設に自分で持ち込みます。

 

1トン1000円くらいの手数料で引き取ってもらえます。

 

当家の場合も、転居時までを含めると数トン分の不用品を処分しました。

 

参考:不用品回収の持ち込み方法(清掃会社ブログ)

 

清掃の実施(特にトイレ・水回り)

不用品を減らしたら、次は徹底的に掃除をします。

 

特に大切なのがトイレ・水回りです。

 

他の場所は経年劣化や少々の破損があっても、「ああ、リフォームが必要だな」で済みます。

 

しかし、トイレ・水回りが汚いと強い生理的嫌悪を引き起こし、気持ち悪くて買う気が失せてしまいます。

 

当家の場合、風呂とトイレは大丈夫そうでしたが、キッチンは自分たちの清掃では限界があると感じました。

 

シンクやレンジフードがいまいちピカピカになりません。

 

自信のある家だったので、キッチンひとつで印象を下げてしまわないよう、プロのクリーニングを入れました。

 

費用は数万円程度だったと思います。

 

リフォームは不要

できるだけきれいな状態にして買い手に見てもらうことが大事ですが、リフォームまでするのはやりすぎです。

 

素人がそれをやっても、費用をかけた分、高く売れることなどないです。

 

リフォームはコンセプトや好みが大事で、相手がやりたいリフォームになっていなければ、ありがた迷惑でしかないのです。

 

ファブリーズで消臭

家には住人にはわからない独特のにおいがあります。

 

これが印象を大きく下げる場合があるので、内見会の前には必ず全部屋にファブリーズ消臭をしましょう。

 

我が家は猫を5匹も買っていたので、これはしっかりやりました。

 

この時、ファブリーズの消臭効果が絶大なものであることを知りました。

 

もちろん消臭剤以前に臭いの発生源を除去しておくことも大切です。

 

参考: 部屋の臭いの原因と対策(不動産情報サイト)

 

家の悪臭のイメージ

 

本番では愛想よく全て見せる

内見のご家族が見えたら、当然ですが最大限に感じよく振舞いましょう。

 

信頼できる取引相手と印象づける
金額の大きな買い物ですから、感じの悪い相手から買うのはトラブルが怖いです。

 

そこで警戒されないよう、誠実な印象を与えることが大事です。

 

飲み物やお菓子の用意は?
内覧会には少なくとも夫婦、場合によってはお子さんや親も同伴で大挙して来られます。

 

飲み物やお菓子を用意すべきなのか?

 

しかし、例えば古びた家で古びた食器で飲み物・食べ物を出せば、それが印象を下げるリスクもあります。

 

世の中にはすごい潔癖症の人もいますから。

 

私たちはD社のアドバイスに従い、小型の市販ペットボトルを1人1本用意した記憶があります。

 

無しでもいいと思いますが、やはり真夏や真冬には冷たい水や熱いお茶を出してあげた方が印象がいいと思います。

 

すべての情報を与える
全部屋はもちろん、床下収納や家回りも含め、相手が確認したい場所は全部見せました。

 

娘の部屋はダメだとか、収納は見られたくないものがたくさん詰まっているので勘弁してくれとかは、もちろんダメです。

 

相手は非常に高価な買い物をしようとしているので、隅々までチェックしたいのは当然です。

 

そのためにも早めに不用品処分に取り掛かることが大切なのです。

 

我が家のいい点をアピール

上記のようなことをすべてクリアした上で、この家の良さを住み手として伝えました。

 

下記のようなことは心から思っていたことなので、ごく自然にアピールできました。

 

  • リビングの床暖房は最高!床が温かいと十分温かく感じて、冬にエアコンはほとんど使っていない。
  • 大きな収納があるのは本当に便利。各部屋を広く使える。
  • 2階の風呂は解放感抜群!1Fリビングに来客時も気にせず入浴できる。
  • 窓を大きく取っていて、前をさえぎる建物もないので、明るくて風通しがいい。
  • 大きな地震があった時も揺れが少なく、安心感があった。
  • 広いベランダはパーティー可能。高めなので隣家から見下ろされることもない。
  • 1階の10畳は防音・床補強で、グランドピアノを置いていたが、苦情が出たことはない。
  • シャッター付きの車庫なので、高級車も安心して置ける。
  • 賀茂川の花見、上賀茂神社の初詣が徒歩圏内。

 

住宅メーカーの保証書やホームインスペクション報告書も見せました。

 

この地区で手頃な中古物件が出るのを何年も待っていた人が多かったです。

 

家の細部や周辺状況への質問も多く、ひとつひとつ丁寧に答えました。

 

内覧会の仕方はこちらの記事も参考に

積極アピールの是非
私はあの家に自信を持っていたので、いい点を積極的にアピールしました。

 

しかし、「売り込み過ぎはマイナスの可能性も。聞かれていないことまでしゃべりすぎるな。」と書いているサイトもあります。

 

たしかに状況によってはそれも一理あると思います。

 

ベランダの清掃もポイント
水回りの清掃が大切と述べましたが、他のサイトはベランダも重要ポイントとして挙げています。

 

うちの場合はベランダは小さなバーベキューパーティーができる広さがあったし、余計な物は置いていなかったので、むしろ見せたいポイントでした。

 

しかし、家によっては不用品や手入れの行き届かない植木鉢をいっぱい置いている例も確かにあります。

 

そういうのは絶対にマイナスですから、きれいに片付けましょう。

 

内覧会の仕方はいろいろな意見を参考にしてみてください。

 

私がいいと思ったサイトをいくつか挙げておきます。

 

参考: 内覧者を迎える時のポイント(不動産サイト)
参考: 家の売却成否は内覧会で決まる(不動産サイト)

 


一戸建て持ち家売却の完了

内見会で購入意欲を見せた数組の中から購入者が決まりました。

 

そのプロセスと物件の引き渡し、およびその後に関することで有用な知見を述べます。

 

購入者決定までの状況

購入意欲を示した数組は、医者と公務員の家族が多かったと記憶しています。

 

最終的に、小さい赤ちゃんがいる公務員の夫婦に決まりました。

 

詳細は別の機会に改めますが、購入申込書を出してから何週間も引っ張った挙句、ようやく売買契約を締結して手付金を払ってくれました。

 

しかし、まだ安心はできません。

 

この人の住宅ローンが通らなかったら、すべては振り出しに戻ります。

 

幸い、ローンは通って引き渡しの期日も決定しました。

 

引き渡しまでの状況

ここからは主に私たちの引っ越し作業です。

 

その中でこの家で暮らすのに役立ちそうな不用品について、要るかどうかD社経由で買主に問い合わせました。

 

もちろん、こんなことは必須ではなく、ケルヒャーはジモティーで売った方がお金になったな、と今では思います。

 

ただ、一戸建てに住んでいたらとても役に立つものなので、この家を引き渡す人ならあげてもいいかなと思ったのでした。

 

不用品 買主の回答
庭に設置した小型温室 撤去せずに残してほしい
ケルヒャー高圧洗浄機 ほしい
高枝切りハサミ ほしい

クーラーボックス
(広いベランダでのパーティーで有用)

ほしい
物干し竿 不要

 

引っ越しで家財の移動を完了すると部屋は暮らしていた時より小さく見えました。

 

物がなくなって広々と感じそうなものですが、逆でした。

 

引き渡し

約束の日時に銀行の1室で売主・買主・銀行担当者・不動産仲介業者・司法書士が一堂に会し、残金支払い、権利書引き渡し、所有権移転登記などを一気に済ませます。

 

そして家の鍵を買主に渡します。

 

会合は1時間くらいで終わり、銀行を出た私たちは帰途につきました。

 

買主は鍵を手に買ったばかりの家に向かったことでしょう。

 

これでひとまず完了。あの家はもう他人の所有物で、二度と行くことはありません。

 

瑕疵担保責任

しかし、家の売却はこれで完了とは限りません。

 

買った後で事前に聞いていない欠陥が見つかった時は、売主は損害賠償責任を負うのです。

 

これを「瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)」と言います。

 

(2020年の民法改正で「契約不適合責任」に呼称が変わったそうです。)

 

例えば、家の売却後に次のような事実が見つかり、購入前の説明には無かった場合です。

 

  • 家の構造に重大な欠陥が見つかった。
  • 違法建築であると判明した。
  • 境界線が間違っており、土地の一部が隣家の所有物と判明した。
  • この家で自殺があったことを隠していた。

 

当家の場合、これは絶対ないという自信がありました。

 

買主が権利を行使できる期間は購入後1年以内ですが、連絡はありませんでした。

 

翌年の税金に注意!

しかし、まだ続きがあります。

 

家を売却して1年後に税金を徴収される可能性があります。

 

購入額より売却額が高くて利益が出ていた場合は、それに税金が課せられるのです。

 

大阪府池田市の親の家を売った時は、1年後に突然、税務署に呼び出されて腰を抜かしました。

 

税務署の推計利益額は1,000万円レベルで、相続してすぐ売却したため、短期譲渡所得に当たり、税金は400万円ほどにもなったのです。

 

さいわい購入時の価格の資料が見つかり、利益が出ていないことを証明できて難を逃れました。

 

「無事に帰宅するまでが遠足」というセリフを小学生の時によく聞かされたと思います。

 

「売却の翌年の税金問題をクリアするまでが住宅売却」なので、くれぐれもご注意ください。