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闇金は担保として裸の写真を要求してくることがあります。
普通だったらそんなものは提供しないでしょうが、お金がなくて追い詰められて応じる人もいます。
しかし、これは極めて危険な行為です。
ネット上で拡散され、半永久的に残って後半生の足かせになる危険があります。
今回はこの問題について説明します。
裸写真で担保を取るというのはどういうことなのか?
写真を渡すことで何が起きるのかを説明しましょう。
闇金は融資をする前に、学校、実家、勤務先(バイト先)などの情報を詳しく聞き出します。
返済が滞ったり逃げた場合に取り立てたり、嫌がらせをするためです。
とにかく、いざという時のために相手の弱みを握っておこうとします。
10代、20代の女性なら、裸の写真は非常に価値があります。
当人としてもばらまかれたら困るものです。
だからそういう対象には全裸の写真やバスタオルだけを巻いた写真などを求めます。
顔の横に学生証を提示しているポーズで撮らせることもあります。
「念のために預かるだけで、ちゃんと返済してくれたら返すから」
お金が欲しいあまり、そんな言葉を信じて要求に応じてしまいます。
返済に詰まったり、逃げるとその写真をネットに晒します。
削除を要求しても、応じてもらえるのは稀です。
サーバーも普通は海外にあり、日本警察の権限が及びません。
最近は採用でも結婚信用調査でも、まずは相手の名前を検索してみるのが一般的です。
素行の悪い裏の顔、反社とのつながり、誹謗中傷や偏った政治的投稿などが引っかかってこないかチェックするためです。
すると学生証を顔の横に提示した全裸の写真が出てくる。
たとえ被害者であっても、こんなことに応じる女性を採用したい、結婚相手に選びたいと思う人がいるでしょうか?
これは半永久に残る黒歴史になります。
残りの生涯長きに渡って、チャンスをつかむのを妨げます。
中には実際に会って性行為をすることを条件に貸すケースも出てきています。
これはなぜか「ひととき融資」と呼ばれているようです。
しかし、被害は「ひととき」では済まないのです。
たかが数万円、それももらうのではなく借りるために、なぜ性行為までするのか?
部外者は理解に苦しむことも多いでしょう。
しかし、今のところ被害者は高校生や若い女性です。
闇金は裏社会で悪事を重ねてきたような男です。
場面に応じて言葉巧みに、あるいは威嚇して思い通りに誘導します。
大人でもヤクザと対面になると逆らいにくい場合が多いはず。
免疫のない若い女性は、つい従ってしまうのでしょう。
「セックスしてくれれば、写真は提供しなくていい」と言われる場合もあるのかもしれません。
結局は写真よりマズイ性行為の動画を撮られてしまうのですが。
ひととき融資は、考えてみると売春の方がまだましなひどい取引です。
売春もほめたことではないが、まさに「ひととき」で完結し、お金は自分のものになります。
しかし、「ひととき融資」は返済しなければならないのです。
しかも、物理的に返済が不可能な法外な金利をつけられて。
今後も返済が詰まるたびに肉体関係を要求されるでしょう。
そして、逆らったり、飽きられた時は、動画をネットに晒されます。
その削除要請が認められることはまずなく、海外のポルノサイトにまで拡散していくかもしれません。
就職の時、結婚の時に実名を検索した相手に見られる可能性も十分あります。
「ひととき」どころか、残りの一生にずっと害を及ぼし続けるのです。
裸の写真を要求した闇金が逮捕された最近の事件を集めました。
ラスボスを頂点にした階層構造の大組織ではなく、にわかに参入した素人の悪人が目立ちます。
SNSの普及により、誰でも手軽に闇金を始められる時代になってしまったようです。
横浜市在住の無職の66歳男性が、無登録で貸金業を営んだとして逮捕。
逮捕のきっかけは、岡山県の20代女性に7万5千円を、埼玉県の30代女性に3万円を、違法な高金利で貸した疑い。
その後の調べで被害者は全国にいて、年齢も10代から50代に広がっていることが判明。
金利は1日0.7%、年利換算すると 0.7×365日=255.5%。
法定上限金利の10倍以上で、利息制限法はもちろん、出資法にも違反している。
ただ、闇金としては低い部類になる。
余談ですが、闇金が裸の写真や性行為を要求する被害は、お隣の大陸中国でも起きています。
女子大生が自殺する事件もありました。
この話題を軽くレポートしましょう。
インターネットの浸透は中国でも著しく、例えばキャッシュレス化は日本よりはるかに進んでいます。
そんな中国では、2010年代半ばから大学生を食い物にする闇金の被害が増加。
これは「校園貸」と呼ばれています。
スマホの高額ローンなどいろいろな「校園貸」がある中で、最も悪質なものが今回紹介する手口。
金を借りたい女子学生に対し身分証(国民IDカード)を手にした「裸照」(全裸の写真のこと)と動画を送るように要求します。
返済に詰まると、裸照を親や親族にバラ撒きます。
核家族化した日本に比べて、中国は親族の結びつきが強い。
だからこの手口のダメージは日本の比ではないです。
親族の中の居場所を自分自身も親兄弟も失ってしまいます。
2017年には、これをやられた女子大生が自殺する事件が起きています。
参考: 「中華闇金」の恐ろしい手口(プレジデントオンライン)
闇金は裏社会の組織です。
堅気の人間が太刀打ちできる相手ではありません。
警察は傷害など事件が起きるまでは動いてくれません。
被害を止められるのは弁護士や司法書士だけです。
下記のボタンのリンク先記事を読んでください。
ベンナビIT
ITに強い弁護士を紹介してくれるポータルサイトです。
下記記事は、実際に裸の写真を晒されてしまった時に、弁護士に何をしてもらえるのかを解説しています。